原価の見える服屋さんでは、オーガニックコットン生地を100%使用して服を作っています。
なんとなく良さそうなイメージのあるオーガニックコットンですが、メリットについて意外と知らないという方も多いかも知れません。
この記事では、オーガニックコットンのメリットについて解説してみたいと思います。
目次
1. 環境に優しい
1-1. 土壌や水質の汚染を防ぐ
農薬や化学肥料は、土壌の有機物や微生物を破壊し、土壌の肥沃さを低下させます。また、農薬や化学肥料は、地下水や河川などの水源に流れ込み、水生生物や人間の健康に悪影響を及ぼします。
オーガニックコットンは、農薬や化学肥料を使わないため、土壌や水質の汚染を防ぐだけでなく、自然の循環に沿った栽培方法で、土壌や水質の汚染を防ぎます。
1-2. 生物多様性を保護する
農薬や化学肥料は、綿花以外の植物や動物にも影響を与え、生態系のバランスを崩します。また、遺伝子組み換えの綿花は、自然界に拡散することで、在来種の遺伝子汚染や生物多様性の低下を引き起こす可能性があります。
オーガニックコットンは、農薬や化学肥料を使わないため、生物多様性を保護します。遺伝子組み換えではなく、在来種や固定種の綿花を栽培し、生物多様性を保護することができる点もメリットです。
1-3. CO2排出量や水使用量を減らす
オーガニックコットンは、CO2排出量や水使用量を減らすことで、気候変動や水資源の枯渇などの地球規模の課題に対して貢献します。オーガニックコットンの栽培は、通常のコットンよりもCO2排出量が46%少なく、水使用量が91%少ないという研究結果もあります。これは、農薬や化学肥料の製造・運搬・散布にかかるエネルギー消費がなく、また土壌が保水力を高めることで灌漑(かんがい)水の必要量が減るためです。
2. 人体に優しい
2-1. 肌に優しく、アレルギーを防ぐ
オーガニックコットンは、農薬や化学肥料の残留物がないため、肌に優しく、アレルギーやかぶれなどのトラブルを防ぎます。農薬や化学肥料は、綿花だけでなく糸や布にも残留し、皮膚に刺激を与えることがあります。特に敏感肌やアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルがある方は注意が必要です。オーガニックコットンは、無農薬・無化学肥料で栽培された安全な素材です。
2-2. 柔らかく、吸湿性や通気性が高い
オーガニックコットンは、農薬や化学肥料で弱った綿花ではなく、自然な力で健康的に育った綿花から作られています。そのため、繊維が太くて強くて長くて細かいです。こうした理由から、オーガニックコットンは、通常のコットンよりも柔らかく、吸湿性や通気性が高いため、快適に着用できます。
2-3. 赤ちゃんや敏感肌の方にもおすすめ
オーガニックコットンは、赤ちゃんや敏感肌の方にもおすすめです。赤ちゃんや敏感肌の方は、肌がとてもデリケートで、化学物質に対して反応しやすいです。オーガニックコットンは、農薬や化学肥料の残留物がないため、肌に刺激を与えません。また、オーガニックコットンは、柔らかくて吸湿性や通気性が高いため、赤ちゃんや敏感肌の方にとって快適な着心地を提供します。
3. 社会に優しい
3-1. 農家や労働者の健康と人権を守る
オーガニックコットンは、農家や労働者の生活や人権を守るためにも重要です。農薬や化学肥料を使わないことで、農家や労働者は健康被害や事故のリスクを減らすことができます。また、オーガニックコットンは、フェアトレードの原則に基づいて生産されることが多く、農家や労働者に適正な価格や賃金が支払われることで、貧困や搾取から解放されることができます。
3-2. フェアトレードの原則に基づく
オーガニックコットンは、フェアトレードの原則に基づいて生産されることが多く、消費者と生産者の間に信頼関係を築きます。フェアトレードとは、途上国の農家や労働者に適正な価格や賃金を支払い、環境や人権を尊重し、長期的なパートナーシップを結ぶことで、貧困や不平等の解消に貢献する貿易の仕組みです。
3-3. 公正で尊重される関係を築く
オーガニックコットンは、公正で尊重される関係を築くことで、社会全体の幸福度を高めます。オーガニックコットンは、綿花の栽培から製品の製造まで、多くの人々が関わっています。オーガニックコットンに取り組む人々は、自然や他者に対して敬意を持ち、共通の目的や価値観を持って協力し合います。オーガニックコットンを選ぶ消費者も、そのような人々とつながり、支援することで、社会的な意義や満足感を得ることができます。
以上がオーガニックコットンのメリットです。オーガニックコットンは環境や人体、社会に優しい素材です。オーガニックコットンの魅力を少しでも感じていただけたら嬉しいです。